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    なにが子どもの転機になるのか 自分なりの人生を生きる

         
    「なにが子どもの転機になるのか―自分なりの人生を生きる子どもたち  著者:清水 弘司」を読みました。

    特に「転機」という言葉にひかれました。
    多くの子育て本が、どうすべきかに焦点を絞っているのに対し、この本は1000人余りの大学生が「これまでに出会った転機」について書いたレポートが中心になっているんです。
    自分自身の転機を思いだせないアラフォーな自分には数々のドラマの様に思えました。


    ■よきメンターとの出会い

    転機のきっかけになるのが、「よきメンターとの出会い」であることが多いようです。
    これは、大人になっても全く同じです。
    子どもにとっては、友達であったり、先輩であったり、先生であったり、そのへんのおばちゃんであったりします。

    自分でメンターを探すというのではなく、たまたま出会う、偶然で出会うということです。
    自分探しをしている時期だから、自分でメンターを探そうと思っても、だれがメンターになりえる分かるはずはありません。
    「偶然」は必然ってことはではありませんが、自分に足りない部分を持った人に「驚き」を感じるということであれば、必然といえなくもない気もします。

    それと、「いい面をほめてくれる人との出会い」が転機になることも多いようです。
    「自分は何者なのか」自分を見つめる中で、うまくいかないことの方が多いわけで、それは自分に自信を持てないからということ。
    「自己否定」という悪循環に陥った時、自分のいいところを見てくれている人がいることが大きいです。


    ■行事などがきっかけ

    演劇の役や○○委員、クラブ活動を通じて、転機がおとづれた人もいます。
    娘の中学生の入学式での校長先生の話で、「中学には皆さんが活躍するたくさんの場がある」という風におっしゃっていました。
    自分が活躍する場というのは、本当に大切なんだと思います。


    ■家族の所が帰って来る場所であること

    親としてできること一番大切なのは、ここですね。
    親が、子どもの最大の理解者であるということです。
    これは親にとっても大きな試練ですね。

    子どもが思い通りになっていようといまいと、子どもがどんな苦境におちいろうと受けとめる。
    言葉では簡単ですが、その場でその瞬間にできるのかどうか。
    「なにがあってもこどもの味方であること」この1点ではないかと思います。


    ■比較される事を恐れ、自分は周りと比較してしまう

    比較に苦しみ、そして比較で発見します。
    「自分が何者なのか」を自分で問いかける時に、人との違いに着目するのは自然だろうと思います。
    「自分が何者なのか」というのは、非常に難しい問いかけで、答えに苦しむのです。

    きっと、「自分の個性を知ること」そして「その個性を好きになり、自分を好きになる事」なのかなと思います。
    自分が嫌で嫌でたまらない時期は必ずありますよね。
    それが無いのなら、親が障害を知らないうちに除去してきたということではないでしょうか。
    それは、親の手が届かなくなった時に、試練が待ち構えることになる。先延ばしにすぎないのかもしれません。

    「自分が何者なのか」に悩むのは自然です。
    自分と向き合い、自問自答するのはつらいことでもあります。
    でも、思春期にここを通ることが大切なんだと思んです。
    時代が変わっても、きっとここは変わっていないでしょう。

    親が助ける事ではなく、子どもが自分で探すことだと思います。
    親は、基本的に「見守る」しかありません。
    親は、「素直に接する」ということなのかもしれませんね。


    思春期に入った中学生は、子どもの世界から足を一歩踏み出す。そして、おとなとしての自分をつくる準備をする。
    (中略)
    おとなになるためには、親から分離しなければならないが、それまでに親子が肌で触れ合うような一体感を充分に体験しておくことが必要である。親が子どもをコントロールする事ばかりに心を奪われ、肌で触れ合うような泥臭い関係が不充分であると、子どもは安心して外の世界に出ていかれない。
    (中略)
    これまで依存してきた人たちから離れ、独立した自分をつくっていくことが不安なことに変わりはない。それを支え自分を承認してくれる存在が必要であるが、多くの場合に自分と同じような悩みと不安をもつ友人がその役割を果たす。


    思春期の子どもには、親でないほかの誰かが大きくかかわってきます。
    この大切な時期を、親はじゃましてはいけないんだと思いました。

    親として、幼少期の子育ては、「自分がちゃんと子育てできているのか」不安で不安で仕方がなかった時期でした。
    それに、特に母親ですが、「自分は何のために生きてきたのか」「子育てのためなのか」「自分がもっと活躍できる場所は他にあるのでは」とか、いろんな悩みを持つ時期でした。

    そんな時期を乗り越えて、ようやく中学生・高校生にまで育て上げたのに、思春期で親から距離を取り始める子どもたち。
    子どもが「自立」の道をあちこち頭をぶつけながら歩むように、親もまた「子離れという自立」の道をあちこち頭をぶつけながら歩んでいくということではないのか。
    そんな風に思いました。


    本人にもわけのわからないイライラは、それまで自分を守ってくれた親や学校などが、自分を拘束するもののように思えるからである。
    (中略)
    自分の人生を生きるためには、能動性を身につけなければならない。親のいう通りにしたり、先生の指示をまってばかりいたのでは、自分なりの道をみつけることができない。能動性を育てるために、好きなことをやるのが大切なことである。
    (中略)
    好きなことは人それぞれであるが、親から押しつけられたり、人から言われたりするのではなく、自分の内側からわいてくるものである。そうした自分の好きなことをすることは、心を生き生きさせ、自分の道をみつける力になる。


    娘の中学生の入学式で娘がこれから「大人の階段をのぼる」んだと感じました。
    これは以前からそう思ってはいたものの、入学式が1つの「引導」のように思えたんです。
    入学式の時の、「娘の笑顔はきっと忘れない」と思います。

    以前、「父親が入学式に行くのが一般的になってるの?」という質問を受けたことがあります。
    答えは、圧倒的に母親が多かったが、父親もいました。
    でも、一般的にどうかとか、他人がどうかなんて、正直どうでもよいことだと思うんです。

    「娘がどんな学校に入学するのか見ておきたい」ということであり、節目を大切に思うだけのこと。
    「娘の自立への旅立ち」を見送ることが、親としての「自立」への覚悟につながっていくのだと。

    ところで、この本は、高校生、受験浪人、大学生、と続いていきます。
    読むには読んだが、一度にそんなにたくさん考える事が出来ないので、いつかまた読みたいと思います。
    最終章に、「転機とはなにか」が書かれています。

    ■なにが転機になるかわからない。


    裏を返せば、どんなことが起ころうとも、自分には関係ないと無視してしまったことは、人を変えることはないということかもしれません。
      
       
      



      
    このエントリーは、2010年4月26日にUPしたものを修正しています。
      
    「子育て」の見出しへのリンク⇒エントリー一覧(ホームページ)へ

      
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