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住宅ローンは10年~15年で返済(完済)したい

 
「持ち家を買うか、賃貸住宅でいくか」は、誰もが悩む永遠のテーマです。
どちらもメリットデメリットがあり、人それぞれ環境も異なるため一般論としてどちらが良いとは言い切れません。
私は住宅ローンを組んで持ち家を選びましたので、持ち家を目指す方の肩を持ちたいところですが、家賃補助が充実している方は経済的合理性を考えると賃貸の方が無難なのかなと思います。

私は勢いのまま土地を買い、家をたててしまいました。
まさに衝動買いと言っていいでしょう。
このように「衝動的に家が欲しくなる」というのは今を思えば危険なケースです。

住宅ローンを組んで持ち家を買う人は、「家賃を払っていても自分のものにはならない。家賃分を住宅ローンで払っていけばより質の高い家に住める。そして住宅ローンを完済すれば自分のものになる。」という考え方を多かれ少なかれ持っていると思います。

一番大切なのは、住宅ローンを組んだ上で、子どもの教育費を捻出し、自分達の老後の生活費も確保できるだけの甲斐性があるかどうかです。
ここを無視してしまうと、住宅ローンを完済しても教育費が貯まっていないだとか、教育費を払わなければいけないので退職金でようやく住宅ローンを完済したみたいな話になってしまうかもしれません。
かもしれませんと書きましたけど、結構そういう状況になってしまった人はいるはずです。

「借りられる=返済できる」という考えは誤りです。
銀行が貸してくれるからって、返済可能な家計であるという保証はありません。
銀行は、住宅ローンさえ返済してくれれば、あなたの子どもの教育費がどうなろうと、あなた達の老後の生活がどうなろうと関係ありません。
万が一、あなたが住宅ローンを完済できなくなれば、銀行は損をしてでもあなたの家を処分して回収します。
銀行は、全く返済の見込みがない人に住宅ローンを組ませてあげる事はしないでしょうけど、銀行も利益を上げる必要がありますから、ある一定割合の人が住宅ローンを焦げ付かせるという前提で貸してくれているということを意識しておく必要があります。
繰り返しになりますけど、銀行が貸してくれるからって、それはあなたの人生設計が上手くいくであろうということではありません。




<持ち家のためにかける期間>


前回のエントリー「住宅ローンと向き合う(プロローグ)」の最後にこう書きました。

「頭金の貯金も含めて何年で完済できるか」言いかえれば「家のために貯金する期間が何年になるのか」という視点で見るべしと思います。
家を買うか、賃貸でいくのかの選択をする上で、家を買うことを検討する人は、「自分の返済能力を把握」し人生設計において、家を手に入れるのに何年かけれるかという視点を持つ必要があります。


このエントリーのタイトルを「住宅ローンは10年~15年で返済したい」としました。
これは言いかえれば「持ち家を目指すならば、家にかけるコストを10年から15年で確保できる範囲にするべきだ」ということです。

持ち家を買うというのは、想像以上にリスクがあることです。
この時代に長期間安定した収入が見込めると言いきれる人は少ないでしょう。
それでもなお、持ち家を買うという選択をするのであれば、「住宅ローンを何年で返済するのか」更には「頭金は何年で用意するのか(したのか)」を意識することが大切です。
つまり、持ち家を手に入れるための期間の制限を意識する事が大切だという考え方です。

■持ち家を手に入れるためのお金
■子どもの教育費のためのお金
■老後の生活費のためのお金

少なくともこれら人生3大出費に対する戦略なくして、持ち家を買うのはかなり危険な事だと思います。
私は、持ち家を目指すならば、「家にかけるコスト負担は長くても15年までとすべき」だと思います。

結婚し子どもが産まれると持家の検討が始まる事が多いです。
子どもが1人なのか、2人なのかによって違うことではありますが、理想を言えば上の子が小学生のうちに住宅ローンを完済し、子どもの教育費のための貯金に励みたいところです。
せめて、上の子が中学生の間に住宅ローンを終わらせておかないと、子どもの教育費をためる時間が無くなってしまいます。

何歳で子どもを産んだかによりますが、子どもの教育費のピークが定年付近の人は、老後の生活費を確保する時間が残されていません。
そのようなことを考えながら、持ち家のためにかけられる期間を考えていくべきだと思います。

結婚がいつで、子どもが産まれるのがいつで、子どもが何人かによって影響が違いますけど、ざくっと行きます。
25歳くらいから人生3大出費に対する準備をスタートするとします。

■持ち家を手に入れるための期間を15年
■子ども(1人)の教育費のための期間を5年
■老後の生活費のための期間を10年

とすると、子どもが2人の場合は、「持ち家を手に入れるための期間は15年までくらい」ということになります。
こういうイメージを持って、人生3大出費に対して時間差で攻略していければ理想的ですよね。
現実は、「住宅ローンを抱えながら、子どもの教育費を貯める」という形になる方もおられるでしょうが、複雑な分きちんと整理していく必要がありそうです。


住宅ローンを組むというリスクを抱えるのであれば、「最長でも持家に費やす期間は15年まで」という基準を一考する価値があるのではないかと考えています。
頭金に5年費やしたのであれば、住宅ローンは繰り上げ返済を頑張って10年以内に完済すべしということです。
とにかく、分不相応な物件に手を出さないことが大切ですね。




<住宅ローン期間は関係ない>


住宅ローンを組んだ場合、「総返済額を把握すること」と「繰上げ返済すること」についての私の考え方は、「住宅ローンと向き合う(プロローグ)」で書いていますので、ここでは繰り上げ返済をやっていくという前提で書いていきます。

最近では35年返済の住宅ローンで借りる人が多いんですかね。
25歳の若さで住宅ローンを組んでも完済が60歳なんて、考えただけでも震えてしまいます。
頑張って25年ローンにすると、月々の返済額が増える分、より元本が早く減るために利息の総支払額が減ります。
繰り上げ返済をすると、その月の返済額がすごく増えるので、より元本が早く減っていきます。

住宅ローンを契約する段階では35年であろうと25年であろうと、繰り上げ返済をするのであればどちらが有利かどうかはほとんど関係なくなります。
住宅ローンの返済期間を何年にするかよりも、「返済能力」言いかえれば「貯蓄力」の影響がはるかに大きいということです。

教科書的には、できるだけ返済期間を短くしておく方が、利息の支払総額が少なくなると有利とされていますが、長期で借りる方が月々の返済額が少ないために、万が一の状況になった時に住宅ローンが払えない状態になりにくいという考え方もあります。
月々の返済額が少ない分、より貯金が出来るのでそれを繰り上げ返済に回せばよいわけです。





<大切なのは貯蓄力>


住宅ローンをどのように組むべきかという検討はとても大切なことですけど、肝心なのは「貯蓄力(返済能力)」なのです。
返済能力が不足していればそもそも住宅ローンを組むべきではないのですから。
頭金を貯めるにせよ、繰り上げ返済資金を捻出するにせよ、支出をコントロールし、貯蓄力をあげることが肝心です。

「ちゃんと返済すれば、いずれ家が自分のものになる」とのんきに構えている人と、貯蓄力をあげる努力をしていく人との差は、時間がたればたつほど加速度的に大きな差になるはずです。





<借金から抜け出すパワー>


持ち家を持った時の高揚感は高いですけど、高いままの人はある意味危険です。
所詮、借金なのですから、普通はそこに気がつき高揚感は下がっていくはずです。
家を買った時点で中古になるわけですから、家の価値は大きく下がり、住宅ローンという借金の方が上回る家庭がほとんどです。
それは、家計のバランスシート的にいえば、純資産がマイナスという状態です。

そこから抜け出す努力は、後々の人生において凄まじい力になります。

私はよく「住宅ローンとの戦い」とか「妻は戦友」という表現をしますけど、この戦いの中で得たいろんなことが後々の人生の土台となっています。
住宅ローンを完済できる段階、つまりマイナスからゼロに転じ、プラスになり始める段階の凄まじいエネルギーと言うのは、既に持続力のある強烈なエネルギーとなっています。
それは既に意識せずとも自然にできることのなっているのです。

さらに、抵当権を抹消し本当の意味で自分の家という高揚感を味わう事が出来ます。
これは体験してみないと分からないし、是非、積極的に体験してほしいです。

借金から出来るだけ早く抜け出す努力→10年~15年にわたる支出のコントロール(and 収入増の努力)→持続性のある良好な金銭感覚


住宅ローンという借金を背負う覚悟をした人は、せっかくなら繰り上げ返済を頑張っていく過程で、このようなサイクルを確立してみてはいかがでしょうか。

ただし、完済後も節約に傾斜しすぎるのは良くないかもしれませんけど。
あくまで「持続性のある良好な金銭感覚」という感じですよ。


こうした「持続性のある良好な金銭感覚」を目指すには、住宅ローン完済があまりに遠すぎると気持ちがなえてしまいます。
そうした意味でも、子どものいる家庭の場合は、「持ち家を目指すならば、家にかけるコストを10年から15年で確保できる範囲にするべきだ」と思います。どんなに長くても20年までです。

 



 
このエントリーは、2011年9月30日にUPしたものを修正しています。

(関係するエントリー)「住宅ローンと向き合う(プロローグ)

「人生設計をたてる」の見出しへのリンク⇒エントリー一覧(ホームページ)へ

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